ヒップアップに「高重量」は必須ではありません

こんにちは

名古屋市天白区原駅2番出口徒歩1分

Studio Hackです。

 

突然ですが、

ヒップアップに「高重量」は必須ではありません。

えっ。と思う方も居るかもしれませんが簡単にまずは説明すると、、、


• 骨盤を立てること
骨盤が後ろに倒れたままではお尻が働きにくい。


• 上半身の土台が骨盤に影響する
肩甲骨や肋骨がズレていると骨盤も立ちにくくなる。


• インナーマッスルが働くことで土台が安定する
お腹の奥や骨盤底筋が働くとお尻の筋肉が使いやすくなる。


• 足裏の重心コントロールがカギ
前ももや腰に逃げず、お尻に効かせられるようになる。

つまり、重いバーベルを担ぐ前に「身体の使い方・整え方」を意識した方が、結果的にヒップアップは早いのです。

そこで、もっと具体的に知りたい方に専門的に解説したものを以下に書き出します。

少し難しいので、ここまでで全然大丈夫です。

 

 

ヒップアップを目的にトレーニングを始めると、

しばしば「スクワットやヒップスラストでとにかく重さを追う」ことが推奨されます。

確かにこの機械的張力は筋肥大の主要因であり、適切な負荷は必要です。

しかし、ヒップアップという美ボディメイク視点で考えると、

高重量のみを追求するアプローチは必ずしも最適解ではありません。

 

骨盤アライメントと股関節伸展機能(骨盤の位置と股関節の動き)

殿筋群(お尻の筋肉)が効果的に収縮する前提は、骨盤がニュートラルに近い位置で立位保持できることです。

(本来の正しい骨盤の位置で立つ)

骨盤が後傾して腰椎後弯が強くなると、大殿筋は伸張位を確保できず、股関節伸展時の関与が低下します。

(骨盤が正しくないと、お尻が使えず股関節の動きが悪くなる)

逆に過前傾ではハムストリングス(もも裏の筋肉)や脊柱起立筋(背中の筋肉)が優位になりやすく、

殿筋群の主動筋化が阻害されます。つまり、骨盤の立て直し(骨盤傾斜角のコントロール)

がヒップアップの必須条件となります。

 

胸郭・肩甲帯のポジションが骨盤を規定する

骨盤アライメントの獲得は、下半身の課題に限定されません。

胸郭の後方化や肩甲骨下制の不良は胸椎の後弯を強め、その代償として骨盤後傾を引き起こすことが知られています。

特にデスクワーク主体の生活では胸郭の可動性制限が顕著であり、

胸郭と肩甲帯の再配置によって初めて骨盤の立位保持が可能になるケースも多いです。

(つまり、肋骨や肩甲骨の位置が悪いと下半身にも影響する)

 

インナーユニットとローカルスタビライザー

殿筋群が適切に出力するためには、グローバル筋群より先にインナーユニットの安定化が必要です。

横隔膜・多裂筋・腹横筋・骨盤底筋群といったローカルスタビライザーが協調して働くことで、

股関節周囲筋群の活動効率が上がります。

これが不十分な場合、表層の筋トレーニングを積んでも出力パターンが改善せず、審美的変化につながりにくいのです。

(私が、初回に呼吸や肋骨、背骨とやかましいのはこれです。)

 

足底からの重心制御

足底圧分布は殿筋群の活動に直結します。

外側荷重では大腿筋膜張筋や外側広筋(外モモの筋肉)が優位になり、

内側荷重では内転筋群(内モモの筋肉)に依存しやすくなります。殿筋群をターゲット化するには、

踵と母趾球を結ぶライン上での重心制御が重要です。

つまり、足底から骨盤への力学的連鎖を調整することが、トレーニング効果のボトルネックになり得ます。

 

ヒップアップは単なる「殿筋肥大」ではなく、
• 骨盤アライメントの再獲得
• 胸郭・肩甲帯の可動性と配置
• インナーユニットの機能的安定化
• 足底からの重心制御

といった多角的介入があって初めて成立します。

 

高重量は筋肥大の一手段に過ぎません。むしろ、これらの前提条件を整えずに負荷を追うことは、

殿筋群の出力低下や代償動作の固定化を助長し、ヒップアップの遠回りとなる可能性が高いのです。

したがって、ヒップアップを目的とした指導では「重量設定」よりも

「運動学的前提条件の整備」を優先すべきであり、

そのうえで適切な負荷を漸進的に加えることが、最短かつ持続的な成果につながります。

 

女性の美ボディメイクは特に慎重に行う必要があります。

いきなり、バーベルスクワットを行うことが最適となるかはその人の機能次第となります。

あなたのカラダはその機能を獲得していますか?